2014/04/21
vol.2
お庭にまつわるエトセトラ
庭園で日本一周
東京に現存する江戸時代の庭園で
水戸と関わりの深い庭園があります。
台東区にある小石川後楽園は、徳川御三家の一つ・水戸徳川家の初代藩主・徳川頼房が作った日本庭園です。
どこにあるかといえば、東京ドームのすぐ側、と言うとお分かりいただける方もいらっしゃると思います。
(今はもうありませんが、隣接していた後楽園球場や
後楽園遊園地の名前の由来でもありますね)
江戸時代、各藩の大名達によって競うように庭園が築かれたことが、日本の造園技術の発達を促したと言われています。
この頃、幕藩体制強化のため、大名達は熱心に儒学を学んでいました。
水戸黄門として有名な二代目水戸藩主・光圀も、その中の一人でした。
光圀は明の儒学者・朱舜水(しゅしゅんすい)を招き、厚くもてなしたと言われています。
「後楽園」という命名も、朱舜水(しゅしゅんすい)の助言によるものだそうです。
光圀の儒学志向は、作庭にも多大な影響を及ぼしました。
先代・頼房の造園を継承しつつ、庭園の中には西湖堤・円月橋など中国の名所の名をつけた湖・山・川などの景観が配置されました。
庭園は池を中心にした「回遊式築山泉水庭園」になっています。
中国だけでなく、京都の嵐山や竜田川、木曽谷などといった日本の名勝を模した景観が配置され、庭園を一周することでまるで日本から中国をぐるりと旅しているような気分になれる作りとなっています。
◎ 小石川後楽園 | |
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住 所 | 東京都文京区後楽一丁目 |
地 図 | |
交通アクセス | 都営地下鉄大江戸線「飯田橋」(E06)C3出口下車 徒歩3分 |
開園時間 | 9:00~17:00(入園は16:30まで) |
ホームページ | http://teien.tokyo-park.or.jp/contents/index030.html |